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2020.02.18

訪問着の着付けを自分でする方法は?

訪問着の着付けを自分でする方法は?

訪問着は、自分で着付けもできます。まずは訪問着と、着付けに必要な道具などをそろえましょう。

長襦袢や小物、帯などが一通りそろっていれば着付けは可能です。では、訪問着のセルフ着付けの方法や、手順を見ていきましょう!

訪問着を着るときの下準備

浴衣の着付け

訪問着を着る前に、まずは下準備をしておきましょう。

訪問着を購入すればそれだけで着付けができるわけではなく、そのほかの小物やインナーもそろえておきましょう。

訪問着と色留袖の違いについて知りたい方はこちらをご覧ください。
【基礎知識】訪問着と色留袖の違いは?

衣装敷を敷く

衣装敷は必須のものではありませんが、高価な訪問着を汚さないようにするなら用意しておきたいものです。

適当な布でも構いませんが、床や畳に敷くことで、訪問着にホコリやゴミがつくのを防ぎます。

足袋を履く

着付けが終わってから足袋を履くのは難しいものです。最初に履いておけば、着付けてから姿勢を気にしながら履く必要がありません。

肌襦袢やインナーを着用

長襦袢をそのまま着用してしまうと、汗ジミや汚れが気になります。肌襦袢またはインナーを着用しましょう。

一般のインナーでも問題はありませんが、着物の襟からシャツのようなものが見えないよう襟ぐりが深めのものを選びます。足元も直接肌が見えないよう、レギンスやスリップなどで対応しましょう。

補正をしておく

現代人の体は、着物を着るとメリハリが出すぎてしまいます。インナーを着用したあとにタオルなどで胴回りを補正しておくと安心です。必須ではありませんが、着物のシワができにくく、スムーズに着付けができるでしょう。

長襦袢を着る

インナーや足袋などの準備が終わったあとは、長襦袢を着用します。

長襦袢を着る手順は、以下のような流れです。前を合わせて紐や伊達締めを結ぶだけで簡単に着付けができます。

  1. 1.衿芯を入れる(すでに入っているときは省略)
  2. 2.左右の衿先を持ち、衣紋を抜いておく
  3. 3.長襦袢の前を合わせて胸紐を結ぶ(裾が長くなりすぎないよう注意)
  4. 4.シワやたるみを整えて胸紐の上に伊達締めを結ぶ

基本は胸紐で結ぶだけですが、衿元は右前になるよう気をつけましょう。右前は「衿の右側が手前になっている」のではなく「右側を先に着付ける」という意味です。

首筋がきれいに見えるよう、衿の後ろ側は適度に開けておきます。握りこぶし1個と言われますね。衣紋と言われる部分で、長襦袢を着たときの抜き具合が訪問着を着用したときに直結してきますよ。

【初心者向け】訪問着の着付けに必要なものは?

訪問着の着付け方法


訪問着の着付け方は、ほかの着物とそれほど変化はありません。

では、基本的な着付けの方法を見ていきましょう。基本を押さえておけば、どの種類の着物でも着こなせるようになりますよ。

  1. 1.訪問着を羽織る
  2. 2.背中の中心にある縫い目部分「背中心」が真ん中に来るよう整える
  3. 3.衿元を合わせて長襦袢と訪問着の衿をクリップで仮留めする
  4. 4.左右の衿先の高さを合わせて裾の位置を決める(訪問着が床につくぐらい)
  5. 5.衿先部分を持ち上半身のたるみを外側に出して整える
  6. 6.訪問着の下前(右手側)を持ち床と並行にしながら裾先を少し上げる
  7. 7.下前を片手で押さえたまま上前(左手側)を重ねる
  8. 8.腰紐を結ぶ
  9. 9.おはしょりを整える
  10. 10.衿を整えて胸紐を結ぶ
  11. 11.伊達締めを結ぶ

長襦袢の着付けよりも段階は多くなりますが、おはしょりを整える以外の工程はほぼ同じです。長襦袢が見えないよう裾の位置を調整するなど、少し気を使いたい部分もあります。

裾の位置は床と平行になるよう気を付けながら、裾の先(褄先)はやや上げるよう意識しましょう。訪問着の着付けが終われば、帯を結んで完成ですよ。

訪問着と合わせる帯の着付け方

訪問着と帯を合わせるときは、着物の格と合わせた帯を選びます。訪問着は比較的格の高い着物で、帯の種類は袋帯が一般的です。

名古屋帯を使うこともありますが、着物の格と合わせるなら袋帯が無難でしょう。

梨花和服では訪問着プランもご用意しておりますのでぜひご利用ください。

二重太鼓結びが一般的

訪問着は結婚式など、フォーマルかつおめでたいシーンで使うことの多い着物です。

二重太鼓結びは、結婚式のような場面で使える定番の結び方として知られています。

まずは、基本の結び方をマスターしましょう。

1.手先を左肩にかけ帯板あたりまで持ってくる
2.帯を2回胴に巻きつける
3.帯板を入れる
3.手先部分を背中側に下ろして仮紐などで押さえる
4.手先を前に持ってきてクリップで止める
5.背中側にあるたれ部分を広げてお太鼓を作る
6.帯締をお太鼓に通して固定する

二重太鼓結びはポピュラーな結び方で比較的簡単です。帯を結ぶのが大変という場合は、ワンタッチで結べるマジックテープタイプのものや、飾り帯などもありますよ。

慣れるまでは簡単に結べる帯を使ってもよいかもしれませんね。

二重太鼓結びは前結びでも簡単にできる

前結びで帯を結ぶ手順は、以下のとおりです。

1.手先部分をよけておく(脇で挟むかクリップで上に上げるなど)
2.帯を2回胴に巻きつける
3.手先とたれ先を結ぶ
4.帯締や帯揚、帯枕を取り付け前でお太鼓を作る
5.帯を回してお太鼓を後ろに移動させる
6.帯締と帯揚を整える

初心者が帯を手軽に結ぼうとするなら、前結びがおすすめです。道具などは必要ですが、後ろで結んでしまって崩れているのが見えないよりも安心です。専用の帯板などを使うと手軽ですね。

前結びをする場合も、手順はほぼ同じです。帯を後ろに回す手間が増えるだけですね。前結びの方法は人によって少しずつ変わるため、やりやすい方法を見つけましょう。

もちろん、慣れてくれば後ろ結びのほうが手間は省けます。

訪問着を着る場面については訪問着を着る機会はいつ?をご確認ください。

訪問着を着た時のマナーについて気になる方はこちらをご覧ください。
【30代向け】結婚式に訪問着で行く際のマナー


この記事の著者

梨花和服。浅草・川越・鎌倉と京都市内の嵐山、祇園、清水寺、京都駅に着物レンタル店を7店舗展開。

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