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2019.02.19

着物の着付けに必要な小物セットを着物レンタル店が紹介

着物の着付けに必要な小物セットを着物レンタル店が紹介

着物は一枚の長ーい布、「反物(たんもの)」でできています。縫い目を全部ほどくとあの反物に戻るんです。

平面の布から、立体の体に合わせて着付けるため、いくつかの小物や道具が必要です。

また着るのが楽しくなるおしゃれ小物もいろいろありますよ。

着物に興味が出てきたあなたに、どんなものがあるのかご案内しましょう。

着物を着る前の下準備

持っていたい下着には、和装ブラジャー、肌襦袢、裾除け、ワンピース型肌襦袢です。

和装ブラジャー

和装ブラジャーはカップ付きキャミソールでも代用可能。

着物では、体のラインが出ないほうが美しく着付けることができるんです。

和装用では胸の高さを出さないようなブラジャーが向いていると言えます。

着物レンタルで気軽に利用する場合は、普段と同じものを利用しても大丈夫ですよ!

着物のインナーと呼ばれる肌襦袢・裾よけ

肌襦袢、裾よけはワンピース型のものもあります。洋服でいうとキャミソール・ペチコート、一体型だとスリップにあたるものですね。

どちらを選ぶのも着る人の好みですが、一体型のほうがずれもなく便利かもしれません。

汗やよごれから着物を守り、着物とのすべりをよくして裾さばきをスムーズにしますよ。

着物姿を美しくする補正用具

平面の布を立体の体に載せるのが着物だとお話ししましたが、そのための道具の第一弾が「補正用具」です。

主にフェイスタオルやスポーツタオル大のものを縦長に折って使うことが多く、どのお家にもあるので、手近で便利です。

ウエスト周りを寸胴にするために巻き付けます。また首元にV字にかけて衿元をふっくらさせたりもします。

あまりにカラダが細い人はバスタオルを使うこともあるんですよ!

専門店には補正専用の道具の取り扱いもあります。

高さを付けた布にベルトが取り付けられていたり、マジックテープ式だったりと、ワンタッチで簡単に補正ができるよう工夫されていて、頻繁に着物を着る人には便利です。

腰ひも

腰ひもは長襦袢・着物をからだにしっかりフィットさせるために結びつけるひもです。

長襦袢では1本使います。着物では最低2本、着方によってはもう1本ほど使うこともあります。

基本的に3本は必要です。また長い着物を短く折って結んだり、帯結びに利用したりなどなにかと用途があるので、多めに持っていると便利。

ひもは外に見えるものではないので、自分好みの色や柄でOK。

無地のものから花柄などのかわいい布などいろいろな種類があります。

着付けたときにこのひものせいで苦しくなったり食事があまり入らなかったりということもあります。

そのため、伸縮性の高い素材の腰ひももありますよ!

また伸縮性のあるひもの先にクリップやボタンがついていて、はずれにくく苦しくもないというベルトもあり、すごく便利に進化を遂げています。

伊達締め

長襦袢・着物を着つけたあと、それぞれ帯の下にあたる部分に巻きます。

長襦袢では衿元がくずれないように、また着物ではおはしょりがくずれないように巻きます。

でも上から帯を締めるので、心配してぎゅうぎゅうに締める、なんてことは必要ありません。

素材としては「博多織」が有名です。

目が詰まっているのですが伸縮性もよく、「よく締まるけど苦しくない」ために、昔から帯の生地として好まれてきました。

また芯の入ったものや、新素材で伸縮性のよいもの、マジックテープ付きなど、伊達締めも進化をしています。

帯枕は帯を美しく見せる必要ツール

帯の背中の部分で帯の結び目を支えたり、押さえたりして、帯結びを美しく保ちます。

たとえば「お太鼓」結びのときに、「お太鼓」部分にあてがって、ふっくらさせたり、逆にすっきり控えめにさせたりという役割です。

もちろん振袖の豪華な飾り結びにも使いますし、ふだん着にも使いやすいリボン結びのように見える「文庫」系の飾り結びのときにも、ぺちゃんこになったり下がってきたりすることのないように帯枕でしっかり固定できます。

種類もどんな帯結びにするかでいろいろと選べます。

よく見るタイプでは、お豆みたいに少し湾曲した形のもの、そのなかでも大小さまざまのもの、また細長いタイプやプラスチックのものなどなど。

好みはそれぞれですから、最初のひとつは、好きな帯結びに合わせるといいですね。

着物姿を綺麗に飾る小物

長襦袢をアレンジして刺繍えりで可愛く

着物の下に着る下着です。

ですが、いわゆる「下着」とは少し違います。

重ね着の下に着て、一部外に顔をのぞかせます。

洋服でもワンピースの下から薄手のタートルのカットソーをのぞかせたり、スカートの下から裾レースのレギンスを見せたりという着方をしますよね。そんな感じです。

長襦袢で外に見せる部分と言えばなんといっても衿。あらかじめ半襟を縫い付けておきます。

そして動きに合わせてちらっと見えておしゃれなのが袂(たもと)や裾の柄。

着物好きのあいだでは、この「ちらっと見える」ことにこだわって、長襦袢の柄を選んだりします。

でもひとつ持っていれば、どの着物にも合わせて着ることができます。

持っている長襦袢の寸法に合わせて着物を何着も仕立てたりもするものなんです。

足袋の素材感を良くすることで着物姿に差をつける

足袋の基本はやっぱり白色!

着物姿がパリっとみえるのは、足元の真っ白な足袋がキリっと映えるからと言ってもいいくらい!

足袋には特に季節はありません。

ですから小物の準備をするのに白色をひとつ持っていれば、礼装からカジュアルまで心配はいりません。

でも、着物好きのおしゃれさんなら、足袋もやっぱりこだわります。

刺しゅう入り、スワロフスキー入り、色足袋、柄足袋、ストレッチ足袋、足袋ソックス。

おしゃれ着や普段着なら自分の好みで自由自在に選びましょう。

また草履や下駄との相性も考えると、キリがないくらい楽しい!

下駄は特にデニム並みのカジュアルさなので、コーディネートの練習にはもってこい。

そうそう、履くときは、着付けをする前がおすすめ。肌襦袢を着たすぐあとがいいでしょう。

着付けが進むにつれて、体が折り曲げにくく、履きにくくなっちゃうんですよ。

半襟で着物姿をおしゃれに

着物のおしゃれの代表格ですね!

プレーンな真っ白のものや刺しゅう入り、色半襟、柄いりなど種類豊富!

普段着用にはかわいい手ぬぐいやハンカチを半襟として使う人もいますよ。

半襟にも季節や用途がそれぞれにあります。

色でいえば、礼装用は真っ白と決まっていますし、茶道の席でも白です。

季節なら、冬は「塩瀬」の生地がよく使われます。

夏には透け感が美しい「絽(ろ)」が着物地に使われますが、半襟にも使われます。

ですがそれ以外のちょっとしたおでかけや普段着としてなら、季節を意識する程度で自由度の高い楽しみ方もできます。

首元は汚れやすいので、洗える生地がおすすめ!正絹でも洗える素材があります。

帯揚げは帯のアクセントに

背中側の飾り部分に通して、胸側で結ぶ、帯の飾りです。

帯周辺には、伊達締めや帯枕、場合によっては腰ひもでおはしょりを整えていることもあり、これらのひもを隠す役割もあります。

最近の流行りは結び方。

振袖では、まるでブローチみたいに帯揚げにリボンをつけたり、お花を作ってみたり。いろんなアレンジがされています。

帯のなかにおさめる部分と見せる部分を工夫すると、いろんな着物でいろんな結び方ができちゃいます。

生地や柄などやっぱりTPOがあり、用途や季節によって使い分けますよ。

正装となると、あまり目立つものではなく、さらっとした「綸子」という生地がよく使われます。

振袖や留袖のような豪華なもののときは「総しぼり」も使われます(留袖は白色のみ)。

ちょっとしたお出かけ用であれば、季節の生地だけ気を付けておけばあとは自由です。

帯のすぐ上で結ぶので、帯との色合わせがとっても楽しい。

後述する「帯締め」とのコーディネートもできるので、半襟と同じく、自分らしい組み合わせを探してみて。

着物レンタル店でも人気のアクセサリー帯締め

帯締めもまた着物を着るうえでの楽しみが多い小物!

帯揚げと同じように、帯を一周して胸側で結ぶのですが、色合わせがとっても大切でまた楽しいのです。

帯を押さえてくずれないようにする役割もあるので、つくりは丈夫です。

平たい「平組(ひらぐみ)」は糸をしっかり編み込んで作ります。

様々な糸の組み合わせで編むので、デザインは無限大。

もうひとつは「丸組」、丸く編んであったり、筒状の綿入りの布製だったりなどです。

また新たなデザインではレースやビジュー付きなどあって、ひとつに選べない!

帯、帯揚げ、帯締めでひとつのセットとしてコーディネートするとおしゃれ度アップ!

帯どめ・根付け

帯締めを飾るアクセサリーです。

帯どめは帯締めにブローチのように飾ります。

帯締めの結び目を背中に回して帯の下に隠し前側で帯どめを飾ります。

手持ちのブローチやペンダントトップなどでも合わせることができるのでうれしい!

帯どめ用にワンタッチで変えられるクリップもあるんです。

根付けは形が携帯ストラップに似てます。帯揚げに通して脇のほうでちらちら下がっているのがかわいい。

鈴がついたものや、干支のデザイン、本当にお気に入りの携帯ストラップを合わせてみるのもいい!

ご当地キティちゃんやゆるきゃらもかわいいですね。

巾着を可愛くしてインスタ映え!

着物に合わせるバッグといえば巾着は定番。

袋状の口をひもで左右にシュッと引くと閉じる、カンタンなのにすごく機能的なつくり。

巾着なら、着物でなく普段の生活の中でこれまでもおなじみですよね。

でもこれまではきっとバッグのなかの小物入れだったのでは?

バッグとして使うのだったら、ひもは「フタ」だけでなく、持ち手としても活躍します。

巾着のひものさきには玉がついていたり、玉結びされていたりしますよね。

このひもは、リボン結びにして、輪の部分を持ち手にします。

持っているうちに結び目がほどけないための留め具の役割なのです。

巾着には布製のもの、底が竹や木製のひごなどで編まれたもの、持ち手の付いたものなどデザインは様々。

着物を着て巾着を持つと、なんだか特別な気がして、持つ手も少しおしとやかになれる気がします。


この記事の著者

梨花和服は浅草・川越・鎌倉と京都市内の嵐山、祇園、清水寺、京都駅前に着物レンタル店を7店舗展開し、2022年の年間ご利用実績は18.8万人以上!

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