冬の着物の柄11種類を紹介!季節感ぴったりな色とおすすめコーディネート例も解説
日本には四季があるため、着物を着る際は季節に合わせたコーディネートを楽しむのがおすすめです。
着物は色・柄によって与える雰囲気が異なっており、季節に合った色・柄を選ぶことでおしゃれに着こなせます。
しかし、冬にふさわしい着物のコーディネートに悩む方は多いでしょう。
季節感にぴったりな色・柄を知っておけば、冬ならではのコーディネートが楽しめます。
本記事では、冬の着物の代表的な柄やおすすめコーディネート例を紹介します。季節感を取り入れておしゃれに着物を着こなしたい方は、着物レンタル 梨花和服をぜひご利用ください。
冬の着物の柄を選ぶ時に知っておくと役立つこと
着物は古来日本からの季節感を大切にするため、現在でも旧暦をベースにコーディネートを考えるのが特徴です。
一般的に冬の月といえば、12月・1月・2月をイメージするでしょう。
しかし、着物では旧暦がベースになっているため、10月後半・11月・12月が冬です。新年は季節の区切りと考えられており、1月・2月は冬ではなく春に分類されています。
このように、着物を楽しむ際の季節感は1~2か月程度ズレています。そのため、冬の柄の中には、現代の感覚では「春っぽい」と思ってしまう柄が含まれているかもしれません。
【時期別】冬の季節に合った着物の柄を一覧で紹介
冬といっても、10月~12月までと新年以降で季節感が変わります。冬の季節に合った着物の柄を時期別に紹介するので、押さえておきましょう。
時期 | おすすめの柄 |
10月・11月・12月 | 南天・菊・雪 |
1月 | 松・梅・椿・十二支・水仙 |
2月 | 梅・水仙 |
冬の柄に梅のような春の花が含まれているのは、着物には季節を先取りする慣習があるからです。一足先に春を取り入れて、おしゃれを楽しみましょう。
冬の着物におすすめの柄11種類|ふさわしい理由も紹介
冬を代表する着物の柄には、さまざまな種類があります。冬の柄を押さえて、季節感を楽しむことが大切です。
- ・松(まつ)
- ・竹(たけ)・笹(ささ)
- ・梅(うめ)
- ・椿(つばき)
- ・うぐいす
- ・菊(きく)
- ・水仙(すいせん)
- ・雪(ゆき)
- ・蘭(らん)
- ・十二支(じゅうにし)
- ・南天(なんてん)
松(まつ)
松(まつ)は平安時代から愛されてきた柄で、年間を通して葉の色が変わらないのが特徴です。そのため、一年中楽しめる柄とされています。
ほかの植物が枯れてしまう冬でも青々とした色を保っており、長寿をイメージさせる吉祥文様の1つです。
また、松竹梅として知られる通りに、縁起物の柄でもあります。松といっても笠松や扇面松など多くの種類があるため、さまざまなコーディネートを楽しめるでしょう。
竹(たけ)・笹(ささ)
竹(たけ)は松と同じく松竹梅の1つであり、写実的に描かれた竹は冬から春にかけて着物によく用いられます。
竹と雪がともに描かれているデザインが多く、「雪持ち竹」は春を待つ様子を連想させる柄です。
また、笹(ささ)も竹と同じように、寒さが厳しい冬であっても色あせることがありません。葉の部分に雪が降り積もったデザインもあり、冬の柄としてぴったりと言えるでしょう。
梅(うめ)
梅(うめ)は、吉祥文様として有名な松竹梅の1つです。冬の季節に合っているだけでなく、おめでたい柄のため新年にぴったりと言えます。
厳しい寒さの中でも香り高く咲く梅は、古来から愛されてきた冬の柄です。
写実的に描かれた梅は正月から立春までの間に着用するのがおすすめですが、デザイン化された梅であれば年間を通して楽しめます。
椿(つばき)
椿(つばき)は冬でも葉を落とさないため、古来から神聖な植物とされてきました。樹齢が長い植物であり、数百年は枯れない場合もあります。
写実的な椿や椿が単体で描かれた柄は、冬にふさわしい柄の1つです。デザイン化された柄を選べば、年間を通して着用できます。
ただし、茶道において椿は茶花として用いられてます。着物の柄が枝椿の場合は、茶席での着用を避けるのがマナーです。
うぐいす
うぐいすは、まだ寒さが残る冬の終盤におすすめの柄です。春のはじめに鳴くことから「春告げ鳥」と呼ばれており、春の訪れを象徴しています。
また、うぐいすは季節を先取りする柄のため、春が訪れる前の冬でも明るい印象を与えられるのが特徴です。
着物の柄にうぐいすを取り入れるのであれば、お正月が過ぎた早春の時期が良いでしょう。
菊(きく)
菊(きく)は松と同じく長寿の象徴となる花であり、古来中国では延命長寿の花として知られてきました。
菊をあしらった着物には写実的なものやデザイン化されたものなど、さまざまな種類があります。写実的な菊や単体で菊が描かれた柄は、秋から冬にかけて着用するのがおすすめです。
不老長寿の願いを込めた瑞祥(ずいしょう)でもあり、菊花文様は古くからめでたい模様として親しまれています。
水仙(すいせん)
水仙は、厳しい冬を乗り越えて春を告げる花として古くから愛されてきました。「春の訪れ」を象徴する水仙は、春を先取りできる柄です。
冬に水仙があしらわれた着物を着る場合は、写実的な水仙が単体で描かれた柄が適しています。また、他の植物とともに描かれた柄は、年間を通して着用できるのが特徴です。
水仙は新しい季節への期待感を表しており、明るい雰囲気を演出できます。
雪(ゆき)
雪(ゆき)は、冬の季節感を強く表す代表的な柄です。古くから五穀の精と言われており、その年が豊作となる吉祥の象徴でもあります。
雪の情景をそのまま描いた柄は、冬に着用するのにぴったりです。デザイン化されたものや、生地全体に雪があしらわれた総柄は、年間を通して楽しめるでしょう。
また、雪柄の着物には植物に雪が降り積もる「雪待ち」や、雪の結晶を描いた「雪花(せっか)」などがあります。
蘭(らん)
蘭は高貴で気品のある植物として古くから愛され、四君子の1つに数えられています。1月から花を咲かせることで、冬の着物に用いられることが多い柄です。
写実的な蘭の柄は、高貴で上品な印象を与えます。カトレアや胡蝶蘭などの洋蘭も着物の柄として用いられており、人気の柄です。
また、四君子の蘭・竹・菊・梅がそろうと、年間を通して着用できるとされています。
十二支(じゅうにし)
十二支は、暦の上で1年を12の動物で表すもので、お正月などのおめでたい席にふさわしい柄です。特定の季節を表すものではありませんが、年の瀬や正月など冬に着用されています。
十二支をあしらった着物は、その年の干支を選ぶのが一般的です。また、着物だけでなく、帯の文様としても親しまれています。
十二支は、ほかの冬の柄と組み合わせることで、より華やかな雰囲気を演出できます。
南天(なんてん)
南天は「難を転じる」という縁起の良い意味を持つことから、おめでたい席にふさわしい着物柄として用いられます。
南天の実がなる11月~12月頃や、お正月に着用するのがおすすめです。松や鶴などの吉祥文様と組み合わせることで、礼装として年間を通して着用できます。
また、南天の柄は、その年の健康や幸せを願う気持ちを込めて贈る着物としても人気です。
冬の季節だけでなく通年着れる着物の柄を選ぶのもおすすめ
着物には季節を問わず、年間を通して着用できる柄があります。季節感を取り入れるのも良いですが、通年着用できる柄も選択肢としておすすめです。
- ・吉祥文様:松竹梅や蝶など、おめでたい意味を持つ柄
- ・有職文様: 七宝や亀甲、向かい蝶など、平安時代に貴族たちが愛用した高貴な柄
- ・唐草・唐花: 生命力や繁栄を象徴する柄
これらの柄は、季節の花と組み合わせた場合を除いて年間を通して着用できます。また、成人式の振袖は通年着用できる、華やかで美しい柄を選ぶと良いでしょう。
冬にふさわしい着物の柄に合わせるのがおすすめの色とは?
冬にふさわしい着物の柄に合わせるのがおすすめの色を紹介します。
- ・落ち着いたモノトーン・暗めの色
- ・はっきりとした赤・緑などの暖色系
落ち着いたモノトーン・暗めの色
冬に着物を着る際は、グレーや紺など落ち着いた印象の色を選ぶのがおすすめです。
例えば、グレーや紺などの着物を選べば、冬の雰囲気となじみやすくなります。本格的に冬がはじまる12月初旬頃には、モノトーンを選ぶとおしゃれです。
落ち着いた色の着物を着る場合は、コートや小物などを差し色にすれば、重すぎる印象になりません。
また、上品な雰囲気を演出できるため、大人っぽい着こなしを目指したい場合にもおすすめです。
はっきりした赤・緑などの暖色系
冬は花や草などの植物が散る季節のため、景色から色が少なくなります。明るい雰囲気を演出したいなら、赤や緑などはっきりとした暖色系の着物を選ぶのがおすすめです。
暖かみのある色合いのコーディネートは、冬の景色の中で美しく映えるでしょう。特に、華やかな印象の色は冬のイルミネーションともマッチします。
また、忘年会やお正月などのイベントで着物を着用するなら、帯や帯締めなどの小物も華やかな色合いを選ぶと良いでしょう。
冬の着物の柄選びやコーディネートに迷ったら梨花和服をご利用ください
冬の着物の柄選びやコーディネートに迷ったら、着物レンタル 梨花和服をご利用ください。
梨花和服ではさまざまな色・柄の着物を用意しており、どのプランを希望する場合でもすべての着物から選び放題です。トレンドの着物や1点物の着物などを着て街を散策できます。
冬に合う着物の色・柄がわからない場合は、専門スタッフがコーディネートを一緒に考えてくれます。
ヘアセットプランを選択すれば、着付けだけでなく希望通りのヘアスタイルにアレンジしてもらえるのも魅力です。
冬に着物を着ておしゃれを楽しみたい方は、ぜひ梨花和服の着物レンタルをご利用ください。
冬にぴったりの柄の着物で楽しまれた方のコーディネート例を紹介
冬にぴったりの柄の着物で楽しまれた方のコーディネートを紹介します。
- ・冬着物コーデ①モノトーン着物に大きな花柄で華やかさを演出
- ・冬着物コーデ②暖色系の着物で明るい印象に
冬着物コーデ①モノトーン着物に大きな花柄で華やかさを演出
落ち着いた色のモノトーン着物は、冬コーデの定番色です。モノトーンコーデは重い印象になりがちですが、大きな花柄で華やかさがプラスされています。
レースは全体的な雰囲気を明るくでき、冬コーデと相性抜群です。レースインナーを首元や袖口から見せることで、ガーリーな印象になります。
また、もこもこ素材のバッグを選べば、冬っぽさが出てより映えるコーデになるでしょう。
冬着物コーデ②暖色系の着物で明るい印象に
冬の着物コーデには、あえて黄色やピンクなど暖かみのある色を選ぶのもおすすめです。小花柄や蝶があしらわれた柄を選んだことで、しっかりと春を先取りしています。
帯の部分にファー素材の小物を取り入れており、冬らしさが出ているのもポイントです。肩からかけた白いショールによって、明るい印象になっています。
春の要素を取り入れているため、新年を迎えてからのコーデとしておすすめです。
冬の男性もの着物でおすすめの色・柄は?
男性の着物は、無地である場合がほとんどです。柄物もありますが、遠目で見ると無地に見えるような小さな柄が連続しています。
男性の着物によく使われる柄は、大きく分けて江戸小紋・亀甲・市松の3種類です。基本的に女性の着物ように季節ごとの柄は決まっていないため、好みのものを選んでください。
また、色についてはグレーや紺などの落ち着いた色を選ぶのがおすすめです。カップルで着物を着る場合は、パートナーと色合いを合わせるのが良いでしょう。
季節の柄を選ぶルールに縛られすぎず着物を楽しむ気持ちも大切
着物には季節を先取りする慣習があり、季節ごとの装いが楽しめます。冬にぴったりの色・柄を押さえていれば、着物の奥深さにより触れられるでしょう。
しかし、季節の柄を選ぶルールに縛られすぎては、好きな着物を着られなくなります。ルールやマナーを守ることも大切ですが、着物を楽しむ気持ちを忘れないようにしてください。
最低限のルールを押さえることでマナー違反になる心配はないので、まずは自由に楽しむことを優先しましょう。
冬にふさわしい柄を選んで季節感を生かした着物コーデを楽しみましょう
冬には初詣やお正月などのイベントがあるため、着物を楽しむにはぴったりの季節です。冬にふさわしい柄を選べば、季節感を生かした着物体験を楽しめます。
また、着物には季節を先取りする慣習があるため、春を象徴する柄で寒い季節に暖かみを演出するのも良いでしょう。
冬にふさわしい着物を選びたいなら、着物レンタル 梨花和服の利用がおすすめです。
梨花和服では豊富な種類の着物を用意しており、好みの着物を自由に選べます。また、着付けからヘアセットまで任せられるため、初めて着物に挑戦する方にもおすすめです。
季節感を生かした着物コーデを楽しみたいなら、ぜひ梨花和服をご利用ください。