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2024.10.31

訪問着の着付けに必要なもの一式を写真付きで紹介!必要な小物やあると便利なものまで解説

訪問着は普段のお出掛けから結婚式まで、幅広いシーンで着用する着物です。訪問着を着付けるためには、さまざまなアイテムを事前に揃えておく必要があります。

今回は訪問着に必要なもの一式や便利なもの、着付け方を紹介します。必要なものをリストで詳しく確認したい方や、実際の訪問着の写真もチェックしたい方におすすめです。

必要なものを一式揃えるのが大変な方は、梨花和服のレンタルプランが適しています。必要な小物まで一式取り扱っているため、自身で用意する手間もお金もかかりません。使用後は返却するだけでいいので、自宅のスペースを取られないのも魅力的です。

訪問着に必要なものリスト

 


必要なもの 便利なもの
・訪問着
・長襦袢・肌襦袢
・重ね衿・伊達衿
・袋帯
・腰紐
・帯締め・伊達締め
・帯揚げ
・帯枕
・帯板・前板
・衿芯
・足袋
・草履
・バッグ
・コーリンベルト
・着物クリップ
・補正タオル・補正パッド
・衿ピン

 

訪問着に必要なものや便利なものを、リスト化しました。必要なものや便利なものをリスト化すれば、事前準備に取り掛かりやすくなったり和服レンタルを利用するか検討しやすくなったりなど何かと便利です。

必要なアイテムは全部で13、便利なものは4アイテムあります。訪問着を着用するには、必要なアイテムが数多くあるのが一目瞭然です。

訪問着の着付けに必要なもの

紅葉にぴったりな大柄着物

 

  • 訪問着
  • 長襦袢・肌襦袢
  • 重ね衿・伊達衿
  • 袋帯
  • 腰紐
  • 帯締め・伊達締め
  • 帯揚げ
  • 帯枕
  • 帯板・前板
  • 衿芯
  • 足袋
  • 草履
  • バッグ

訪問着の着付けで、必要なもの13アイテムを写真とともに紹介します。必要なものを用意しておかないと、正しい着付けが行えません。完璧な着付けで訪問着を美しく着用するためにも、必要なものを事前に把握しておくことが重要です。

万が一必要なものが揃っていないときは、梨花和服のレンタルプランの利用を検討しましょう。

訪問着

 

訪問着は、フォーマルなシーンで着用する着物です。どの着物を選択するかで印象は大きく異なるため、シーンに合わせて慎重に決定する必要があります。

入学式や卒園式・卒業式なら、落ち着いた色柄の着物がおすすめです。グレーや濃紺、水色などの上品な色を選択すれば周囲の洋装とも馴染むため、浮く心配はありません。

訪問着を自分で着用する場合は初めての方だと1時間以上、慣れている方だと30~40分程度で完了します。

長襦袢・肌襦袢

長襦袢・肌襦袢は、訪問着を着用する前に着る下着・肌着の役割をもつものです。着用する順番は、次の通りです。

  1. 肌襦袢
  2. 長襦袢
  3. 着物

 

肌襦袢は長襦袢や着物を汗や皮脂から守るために、最初に着用します。袖や丈が短く、汗を吸収しやすい素材で作られている場合が多くあります。

長襦袢は着崩れを防いだり、着心地を良くしたりするアイテムです。袖や衿が長いので、着物を上から着用しても多少見えます。色柄や素材の種類が豊富で、上手に選択すればおしゃれな着こなしにつながります。

重ね衿・伊達衿

重ね衿・伊達衿は、何枚もの着物を着用しているように見せる装飾小物です。訪問着に縫い付ける・衿ピンで固定するなどの方法で、着用します。

重ね衿・伊達衿は、訪問着をよりおしゃれに見せるためのアイテムです。衿元がより華やかになったり、ボリューム感がアップしたりします。

フリルやパールなどの装飾が入った商品も、販売されています。訪問着の色柄や着用するシーンなどに合わせて、選択するのも楽しみ方の1つです。

袋帯

水色の着物

 

袋帯は、表・裏側の両方に模様がある筒状の帯です。幅は約31㎝、長さは4m30㎝前後あります。

袋帯は金糸や銀糸を使用した豪華で華やかなものから、ワンポイント柄まで幅広い種類が存在します。訪問着を着用するシーンに合わせて、フォーマル系やカジュアル系など使用する袋帯を選択することが重要です。

袋帯を結ぶときは、背中に出る部分(お太鼓)が二重になる二重太鼓が主流です。お太鼓が一重の一重太鼓よりも格が高く、喜びが重なるという意味をもっています。

腰紐

腰紐は、訪問着の着付けで腰をぐっと締めるのに使用します。長襦袢・着物をしっかり身体に密着させて、ズレるのを防いだり着崩れを防止したりするのに効果的です。

一時的に固定する仮紐や、衿元が動かないようにする胸紐として使用される場合も多くあります。全体のシワやたるみを調整するときにも使用できて、何かと便利です。

訪問着の着用で使用する、腰紐の本数は4~5本程度が一般的です。本数は着用している方の体型や、着付け師によって若干変動します。

帯締め・伊達締め

 

帯締め・伊達締めは、着物や帯が崩れてこないように固定する紐です。帯締めは飾りが付いた紐で、見た目にも影響を与えます。訪問着とのバランスを見ながら、適した色・飾りが付いたものを選択することが必要です。

伊達締めは幅広の紐で、周囲からは見えません。腰紐や衿がズレたり浮いたりするのを抑えて、着崩れを防止します。

伊達締めが見えてしまう状態は、帯が前上がりになっている可能性があります。だらしない印象を与えてしまうため、帯の状態を整えて隠すことが重要です。

帯揚げ

 

帯揚げは、訪問着を着用するときに帯の上辺を飾る布です。帯枕を包んで見えないように隠しつつ、帯の上辺からほんの少しだけ見せます。

帯揚げは雰囲気をより魅力的に見せる小物で、帯周りを華やかに見せたり上品さをプラスしてくれたりするのがメリットです。訪問着を着用するシーンによって素材や結び方を調整すれば、印象を大きく変えられます。

たとえば、カジュアルなシーンでは帯揚げで個性を出すのがおすすめです。大きな刺繍が入っていたり、ラメ入りやレースタイプのものを使用したりすれば自分らしい訪問着が完成します。

帯枕

帯枕は訪問着を着用するときに、お太鼓の立体感を整えるために使用する小物です。お太鼓とは帯の結び方の1つで、背中にでる四角い立体な面を指します。帯枕を使用してお太鼓を形作ると、綺麗な立体感が出たり形をキープしてくれたりなどのメリットを得られるのが特徴です。

帯枕本体の大きさや厚さ、使い方によってお太鼓の出来上がりは大きく異なります。大きく膨らませて華やかに見えるなら厚みがあるもの、小さく平らな状態に仕上げるなら軽くて薄いものがおすすめです。

帯板・前板

ガーリーな着物コーデ
帯板・前板は訪問着を着用するときに、帯の形を整えるために使用する板状の小物です。身体の前側に入れて帯にシワができるのを防いだり、美しい張り感を生み出したりする役割があります。帯の間に入れて使用するため、周囲からは見えません。

帯板・前板は固すぎたりサイズが大きすぎたりすると、圧迫感やシワの原因に繋がるため注意が必要です。帯板・前板を自身で用意するときはサイズや張り感、フィット感を十分確認することが重要です。

衿芯

衿芯は、長襦袢の衿に内側に差し込む小物です。衿の形が崩れるのを防いだり、訪問着を着用したときの衿元を綺麗に見せたりするのに効果的です。長襦袢の衿の中に入れるので、周囲からは見えません。

衿芯を差し込まないと、衿がぐしゃっとしてだらしない印象を与えます。訪問着を美しく着こなすには、欠かせない小物の1つです。

衿芯を差し込むときは、向きに注意が必要です。背中の中心部分に衿芯がくるように差し込むと、綺麗な丸いカーブが作られます。

足袋

 

足袋は、訪問着を着用するときに履く履き物です。二股に分かれているのが特徴的な履き物で親指側を内甲(うちこう)、4本の指が入る側を外甲(そとこう)といいます。

こばせは、足袋を留める金具部分です。足袋を履いたらこばせを留めて、ずれたり脱げたりするのを防止します。

こばせが外れやすいと、サイズが合っていない可能性があります。サイズ違いは履き心地に影響するため、自身の足に合うものを選択することが重要です。

草履

草履は台と鼻緒で構成された、訪問着用の履き物です。使用する草履を選択するときは、かかと1~2㎝程度はみ出るものがおすすめです。足元がすっきりして見えたり、裾を踏むリスクを最小限に抑えたりします。

草履と似ている下駄とは、材質や形が異なります。下駄は木製で、底部には突起が2つ付いています。歩くときには、カランカランと音が出やすいです。

草履は革や布で作られ、底部はフラットです。高級なものほど、厚みがあります。

バッグ

訪問着プラン

 

バッグは、訪問着との相性を見ながら選択します。写真で使用しているような持ち手付きのハンドバッグや、クラッチバッグが相性抜群です。

肩掛け・リュックタイプのものは、訪問着との相性が悪いです。だらしない印象を与えたり、着崩れにつながったりする恐れがあります。訪問着の表面が擦れて傷付くリスクもあるため、手で持つタイプのバッグがおすすめです。

バッグを選択するときは、草履との相性も確認します。デザインやカラーを草履と合わせて、全体に統一感を持たせるのも重要です。

訪問着の着付けにあると便利なもの

レース着物

 

  • コーリンベルト
  • 着物クリップ
  • 補正タオル・補正パッド
  • 衿ピン

訪問着の着付けで、あると便利な4つのアイテムを紹介します。4つのアイテムを使用すると、訪問着の着付けがしやすくなって時短につながります。訪問着の着付けを素早く完了させたい方や、毎回かなりの時間を要してしまう方にはおすすめです。

コーリンベルト

コーリンベルトは、訪問着の衿元を留めるのに使用します。左右にクリップ(留め具)が付いたゴム状のベルトで、衿元が緩くなったり開いたりするのを防ぐアイテムです。

コーリンベルトを使用するときは左右のクリップの位置を合わせつつ、長さを調節します。クリップの位置が違ったり長さが合っていなかったりすると、窮屈さを感じてしまうため注意が必要です。

着物クリップ

着物クリップは、訪問着の帯や着物自体を仮留めするのに使用する小物です。着物クリップを使用すれば帯のずれを防いだり、着付けがしやすくなってより綺麗な仕上がりになったりなどのメリットを得られます。

複数個使用すると着付けをより効率的に行えて、時短にもつながります。

着物クリップの訪問着に触れる部分は、ゴム製です。訪問着や帯挟んでも傷が付く心配はなく、安心して使用できます。

補正タオル・補正パッド

 

補正タオル・補正パッドは、体型補正のために使用します。胸や腰、お尻などに補正タオル・補正パッドを巻き付けて、身体の凸凹が出ないようにします。着物の緩みやシワ、着崩れを防止するのに効果的なアイテムです。

補正タオル・補正パッドは訪問着への汗移りや、紐が身体に当たる窮屈さを防ぐ効果もあります。使用するタオルは、普段自宅で使用しているような薄毛のもので問題ありません。

衿ピン

衿ピンは、訪問着の重ね衿・伊達衿を固定するために使用します。重ね衿・伊達衿を衿ピンで固定しながら着付ければ、途中で着崩れる心配がありません。訪問着の着付けが楽になって、時短につながる便利アイテムです。

ヘアピンで代用したり重ね衿・伊達衿を縫い付けたりする方法もありますが、訪問着を傷付けるリスクがあります。衿ピンを使用するのが、安全かつ確実です。

訪問着の着付け方

 

  • 足袋を履き、肌襦袢を着る
  • 長襦袢を着る
  • 訪問着を着る
  • 帯を結ぶ

訪問着の着付け方を、リスト化して紹介します。訪問着の正しい着付け方を知らないと、だらしない印象を与えたり着崩れしやすくなったりします。訪問着を正しく着付けて、見た目も着心地もいい状態をキープしましょう。

足袋を履き、肌襦袢を着る

 

  1. 足袋を履いて、こはぜを留める
  2. 肌襦袢を着る

訪問着を着用する前に、足袋を履きます。着付けが終了した後に足袋を履くのは難しく、着崩れの原因になります。着付けの最初に足袋を履いて、着崩れを回避することが重要です。

足袋を履くときは、指が入りきるように半分まで折り返します。つま先を奥まで入れたら、かかとを合わせて足首まで覆います。こばせを留めて、シワや余った部分を整えたら完成です。

足袋を履き終わったら、肌襦袢を着用します。補正タオル・補正パッドを使用するのは、このタイミングです。身体の凸凹を埋めて、訪問着にシワや緩みが出ないようにします。

長襦袢を着る

  1. 長襦袢に衿芯を入れたら腕を通す
  2. 握りこぶし1個分を目安に衣紋を抜く
  3. 右前に襟を合わせる
  4. 胸下に腰紐を当てて、身体を一周させる
  5. 腰紐を締めて、正面で蝶々結びをする
  6. シワやたるみを整えたら、伊達締めを一周させて結ぶ

美しい訪問着姿に仕上がるかは、長襦袢の着付けで決定します。長襦袢の着付けが雑だとだらしない仕上がりになったり、着崩れの原因になったりするため注意が必要です。

腰紐や伊達紐を結んだときには、シワやたるみを必ず整えます。1つひとつの動作をゆっくり丁寧に行って、訪問着の着用につなげることが大切です。

長襦袢を着るときは、衣紋の抜き具合を調節します。衣紋を抜くとは長襦袢の衿を後ろに引き下げることで、衿足やうなじの曲線が強調されて美しい訪問着姿につながります。

抜き具合を多め・少なめと調節して、訪問着を着用するシーンに合わせた着付けを行うことが必要です。

訪問着を着る

 

  1. 長襦袢の上から訪問着を羽織る
  2. 左右のかけ衿を揃えて、背中心を合わせる
  3. 長襦袢・訪問着の衿を着物クリップで留める
  4. 左右の衿先を持って、裾の位置を決定する
  5. 衿先を前に引いて、シワやたるみを整える
  6. 左衿を開いて右衿を中に入れる
  7. 左衿を重ねたら、腰紐を一周させて蝶々結びで固定する
  8. おはしょりを整える
  9. 衿を整えて、胸紐を一周させて蝶々結びで固定する
  10. 腹部で伊達締めを一周させて結ぶ
  11. 着物クリップを外す

長襦袢を着終わったら、いよいよ訪問着を着用します。裾の位置は、くるぶしが隠れるかを目安に決定するのがおすすめです。丈感がちょうどよくて歩きやすさや、着物全体のバランスにも問題ありません。

着物クリップで途中仮留めを行うと、ずれ落ちることがなく楽に着付けを進められます。便利なアイテムは上手に活用して、着付けを効率的に進めることが重要です。

訪問着の着付けには、複数の工程が存在します。上手に着付けができるように、複数回練習をして手順を覚えることが大切です。訪問着の着付けに自信がない方やプロにお任せしたい方は、梨花和服に1度ご相談ください。

帯を結ぶ

  1. 手先の長さを身幅+10~20㎝程度に調節する
  2. 帯を身体に二周させる(二周目で帯板を入れる)
  3. 帯を締めたら、手先を背中側に流す
  4. たれを折り上げて、仮紐で結ぶ
  5. 手先を仮紐に挟む
  6. 背中側の帯を広げて、帯山を決めて帯枕を入れる
  7. 帯枕の紐を身体の前で固定して、帯と着物の間にしまう
  8. 帯揚げを仮結びして、仮紐を外す
  9. 仮紐を使用して、お太鼓の形を作る
  10. たれを内側に折り上げる
  11. お太鼓のなかに手先を通す
  12. お太鼓の形を整えたら、仮紐を外す

訪問着の袋帯を結ぶときに、一般的に用いられる二重太鼓の手順を紹介します。二重太鼓はお太鼓の部分が二重になった結び方で、名前の通り太鼓のような形に仕上げるのが特徴です。結婚式や入学式・卒業式などでも、用いられる結び方です。

二重太鼓を行うときは、太鼓が正しい位置で締められているかを確認します。身長や帯の位置とのバランスを見ながら、綺麗なところに結ぶことが大切です。

帯を結ぶときには、結びの強さに注意します。きつすぎると体調不良に、緩すぎると着崩れにつながるため注意が必要です。適度な締め付け感がある程度に、結びます。

訪問着の必要なものが足りないならレンタルがおすすめ

白ベースの原色系浴衣

 

訪問着の必要なものが揃っていない場合、梨花和服のレンタルプランがおすすめです。プランのなかには、訪問着に必要なものが小物・ヘアセットも含めて全て揃っています。自分で特別に用意する必要はなく、手ぶらで来店できるのが魅力です。

使用するアイテムは全て自分で自由に選択できるため、希望に合う訪問着が見つかります。着付けは経験豊富なプロが担当するので、方法を間違えたり着崩れの心配をしたりする必要はありません。

キャンセルは前日まで無料で、予定変更にも柔軟に対応可能です。

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